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起業家・宮脇敬治・宮脇鋼管社長

商いは楽しむ心なり 〜常識破る鋼管加工サービスの躍進〜

3. 東大不合格

 子供の人間形成というのは不思議なものである。両親が直接、言葉で教えなくとも周囲にいる大人によって知らず知らずのうちに影響を受け、それがいつのまにか自分の身についている。宮脇にもそんな経験がいくつもあった。商売を手がける父親がよく言っていた「もったいない」という言葉がそのひとつ。この言葉は宮脇が後に商売をする上の大切な信条となっていく。また、子供の頃、宮脇は家で働いていたお手伝いさんが言っていたこんな口癖もよく覚えている。

 「どんなことでも思い続ければ、願望はかなう」。
 事あるごとにそう言っていたお手伝いさんの言葉を、宮脇は自然と口にするようになる。高校入試では当時、自由な校風で有名だった住吉高校を志望。その高校名を紙に書いて机の前に貼り、お手伝いさんの言う通り入学を強く思い続けながら勉強に励んだ。結果、それほど勉強した訳ではなかったが、宮脇は見事、合格。自信をつけた。

高校時代の友人と

 そして、高校ではやはり目立ちたがり屋のグループに入って、慶應帽にトレンチコートという出で立ちで登校。クラブでは水泳部に所属して、毎日5500メートルもの距離を泳ぐ厳しい練習に耐え、心身を鍛えた。

 大学受験の頃には、宮脇は恐ろしいほどの自信家となっていた。今度は志望校に「東京大学」と書いたのである。こうなると、さすがに母親もあまりに自信を持ちすぎる宮脇を心配するようになった。しかも宮脇は受験勉強を高校3年の正月から始める始末である。大きな目標を持ったまでは良かったが、今度は行動が伴わなかった。案の定、宮脇は不合格となり、夢の東大受験は終わる。

 「ほとんど一夜漬けのような勉強だったので、東大に落ちるのは当然のことだった。でも、落ちたことで願望は思い続けるだけではダメで、実行が伴わなければいけないということを学んだ」。宮脇はそう振り返る。

 そして、「願望は必ずかなう」というお手伝いさんの口癖は、宮脇の終生の人生哲学となっていくのである。

 
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