1. 「好奇心」「情熱」「計画性」。商品開発、成功の3要素。
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日々アイデアを考えている若林にとって、仕事は趣味に近い |
「ハードロックナット」と「U ナット」を開発・商品化し、ほかにも数々のアイデア商品を世に送り出した若林。商品開発におけるさまざまな体験を通して、そのプロセスを独力で学んだ彼は、「アイデアをカタチにして、商品をマーケットに浸透させるには 3 つの秘訣・教訓がある」という。
その秘訣とは、@好奇心A粘り強い情熱B計画性、の3つである。若林は、こう語る
- 好奇心
「新しい商品を開発するには、日頃から世の中のモノや商品を見て、触って、考える好奇心が全ての土台になる。既製のモノや商品に満足せず、常にどうしたらもっと便利になるかを考える、その好奇心が大事です。それは仕事という枠組みではなく、一種の趣味のようなもの。そうしたモノに対するこだわりや考えが、自然に自分の中にプールされていて初めて、新しいアイデア商品を生み出すことができる」
- 情熱
「どんなに便利で良い商品でも、最初は絶対に売れない。マーケットに浸透するまでには、最低3年はかかる。マーケットでの知名度のなさ、実績のなさ、そして消費者の新商品に対する偏見。それらの壁は、商品のすばらしさだけでは乗り越えられない。 CM などのメディア戦略でも、十分ではない。新商品にエネルギーを注ぎ、魂を吹き込み、『この商品を絶対に世に出すんだ』という人の情熱が必要である。それだけの情熱をかけられるのは、やはり第三者ではなく、開発したその人なのです」
- 計画性
「新商品の特許の有効期限は、 15 年。だが、特許出願から商品の試作、売り込みをしていると、すぐに2〜3年は経ってしまい、マーケットに浸透して販売が軌道に乗った頃には、特許期限が切れてしまうことがある。だから、最初の特許出願時には、その商品の全ての特許を申請する必要はない。特許出願のタイミングは、計画性を持って、できるだけ長く特許期限を得られるようにしなければいけない」
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