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起業家・木村節三・KEC教育グループ理事長
   

1. 教育者と商人気質が同居する企業家

 それほど広いとは言えない理事長室には、平テーブルやパソコン、衛星テレビなどの電子機器が所せましと配置されている。背後には背丈をゆうに越える本棚。「人生」「教育」「政治」「経済」「社会」と項目ごとに整理されたファイルが並ぶさまは、近畿有数の一大教育グループを率いるトップの部屋というよりは、大学教授の研究室のようである。

 「とにかく昔からメモ魔なんです。人と会って聞いたことや新聞・テレビを見て感じたことは必ず手帳にメモし、それをまた項目ごとにファイルするようにしています。何か情報が必要になった時はすぐにファイルを取り出して見直すことができるようになっています」。

  そう言って取り出した木村のファイルには、赤色の棒線と黄色のマーカーがびっしりと引かれている。赤色の棒線は1度見直した時につけた印、黄色のマーカーは2回目の印だ。まるで受験生のように几帳面なファイルは、アイデアマン・木村のまさに“知恵袋”である。

 人のために尽力する「For Youの精神」が口癖。時々、論語や哲学者の言葉ももれる。意志の強そうな太い眉とは裏腹に、人当たりのいい開けっ広げな性格。教室で談笑する生徒の輪にもスッと入ってしまう。進学塾からスタートした企業家と聞いて、スパルタ式の厳しいイメージがあったが、予想ははずれた。取材中は煙草を手放さず、夕刻を過ぎると、テーブルにビールの空き缶が並ぶフランクさ。近しい人間は木村を「奇人」「変人」「破天荒」と形容するほどだ。それほど木村の教育者としての横顔は一定の枠に修まりきらない。

  「教育とは“霧”のようなもの。毎日、情熱をかけて育めば自然に湿ってくるものです=(霧の教育)」。
そう言う木村は教育者の顔と商人気質が同居する稀有な企業家である。

     
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