出会いを創造する 〜結婚情報サービスが拓く結婚新時代〜
プロローグ. 「結婚情報サービス」新時代の旗手
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創業者の大内豊春 |
独身の男女を大規模に会員組織して、コンピュータによるデータマッチングで出会いの場を提供する結婚情報サービス。ネット上で男女の出会いを取り持つサイトが乱立する今でこそ、出会いの場を提供するビジネスはごく当たり前の光景になったが、その結婚情報サービスは 25 年前にオーエムエムジーを創業した大内豊春の苦難の歴史と言ってもいい。その第一歩は、「若者の結婚と家庭づくりを手助けしたい」という大内豊春の並々ならぬ思いだった。
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異業種から転身後、2代目として業界をリードする大内邦春 |
日本の伝統とも言うべき旧来の「縁結び」に、近代的な「情報サービス」という要素を取り入れた結婚情報サービスを、日本社会に打ち立てた父・豊春。そして、 38 歳にして異業種から身を投じ、大手企業で培った管理能力と卓越した企業戦略で、マーケットの視点に立ち返った企業改革と業界の IT 化にいち早く先鞭をつけた会員ネットワークの新ブランド「 O − net (オーネット)」を導入した息子の大内邦春。今や、結婚情報サービス業界のトップの座を不動のものにしているオーエムエムジーは、邦春のリードのもと、新たな時代の扉を開けようとしている。
2003 年、政府の少子化社会対策基本法施行により初めて少子化対策の一つとして、「結婚」そのものへの施策の必要性が盛り込まれ、経済産業省では結婚情報サービス業を含む結婚産業についての研究会も発足している。その新時代の旗振り役を務めるのが、まぎれもない大内邦春その人である。それは、言ってみれば、かつてあった地域コミュニティー、あるいは企業・職場に代わる結婚ネットワークを、結婚情報サービスというサービス産業によって再生しようとする壮大な試みである。 |