ビジネス・リンキング　〜塾経営から拓く総合教育の道〜

11. ヒューマンネットワークの構築

　平成14年12月、木村のリンキングビジネスはさらなるステージへと裾野を広げた。

　梅田本校のトリプルスクール（外語学院、日本語学院、コンピュータ学院）と、社員教育会社の機能を統合して、新たに人材紹介センターを設立したのだ。これはKECと関係の深い企業のほか、社員教育会社や「あすなろ倶楽部」等で培ってきた顧客企業（約２０００社）と、就職先を求めるスクール生とを結ぶ画期的なビジネスである。スクール生はKECが提供する企業情報をもとに３つの学校で就職のためのスキルを磨き、一方で企業はKECが持つ社員教育ノウハウを活用しながら、高い能力を持った人材を採用することができる。それは、まさに木村が常日頃からモットーとしている「人と人との縁結び」を実現する最良の事業であった。

　塾経営からスタートしたKEC教育グループは、いつしか二十数校を数えるまでになっていた。

　そして、木村の教育事業は子供から学生、社会人、企業人に至るまで全ての人を対象とする総合教育業へと開花したのである。