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起業家・森康次・株式会社ビジョンメガネ前代表取締役
 

1. 1部リーグ昇格を決めたハットトリック

 若い頃、スキー、テニス、ゴルフとスポーツならなんでもこなした森だが、なかでもサッカーは生涯続けているスポーツである。中学時代に出会ったのが最初で、高校、大学と経験を積み、社会人リーグでは選手はもちろん監督も務めた。長いサッカー歴の中で、光洋精工時代の1部リーグへの昇格を決める入れ替え戦は最も印象に残る試合だった。

 センターフォワードの森はその日、相手チームの厳しいマークに合い、思うようにシュートを打たせてもらえなかった。おまけに太ももを痛め、前半が終わる5分間ほどピッチの外で手当てを受けたのだった。試合はスコア0−2でリードを許したまま、前半を折り返した。

光洋時代のサッカーチーム(前列右から3番目)

 ところが、後半が始まるやいなや、森はあることに気がつく。前半の終了間際にピッチの外に出ていたため、相手チームのマークが甘くなっていたのだ。その間隙をつき、森は後半20分までに立て続けに2ゴールを決めた。1部リーグへの昇格を決めるには、あと1ゴールである。さすがの森も固くなり、その後、シュートはなかなか枠をとらえなかった。そして終了10分前にハーフライン付近でペナルティーキックのチャンスをもらう。森はキッカーに言った。
 「オレがキーパーのブラインドになるから、ゴールめがけて思いっきり蹴ってくれ」。
 ゴール前の混戦で競り合えば、チャンスが生まれるかもしれない。森はそう考えたのだった。キッカーの蹴ったボールは絶妙の位置に飛び、森はキーパーの前に走りこんだ。そして、森の頭がスレスレのところでボールに触ると、キーパーの頭上を越えてゴールに流れ込んだのだった…。
 
この森の活躍で光洋精工は見事に1部リーグの昇格を果たしたのである。
 「グラウンドという大きなキャンバスに自らの創造力で自由に絵を描き、その描き方によって勝負が決まるところはベンチャービジネスの経営とよく似ている」。
 そう言う森は、68歳になったいまも現役のサッカー小僧である。

 
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